通常の円編みでは、各段の始めに鎖編みで立ち上がり、段の終わりに引き抜き編みで閉じるのが一般的です。しかし、この方法だと立ち上がりの部分にどうしても「線」や「段差」ができてしまい、それが目立ってしまうことがあります。

「立ち上がりなしの円編み」は、この立ち上がりの鎖編みを省略し、螺旋状に編み進めることで、継ぎ目がなく、より自然で滑らかな円形の編み地を作る方法です。特に、あみぐるみや帽子など、きれいな円形に仕上げたい場合に非常に有効なテクニックです。




【立ち上がりなしの円編みの編み方】



基本的な編み方(細編みの場合)


基本的な立ち上がりなしの円編みの手順は以下のようになります。


作り目


  • 輪の作り目(マジックリング)で始めるのが一般的です。または、鎖編み数目で輪を作り、その中に細編みを編み入れます。

1段目


  • 作り目の中に指定された数の細編みを編み入れます。
  • 最初の細編み、または最後の細編みに段数マーカーを付けます。


2段目以降


  • 立ち上がりの鎖編みは編まずに、そのまま次の段の最初の目に細編みを編み入れます。
  • 増し目の指示に従って編み進めます。
  • 段の最後の目、または次の段の最初の目に段数マーカーを移動させます。
  • これを繰り返して、螺旋状に編み進めていきます。



編み方のコツと応用


  • 段数マーカーは必須: これは本当に重要です。どこまで編んだか分からなくなると、ほどく羽目になります。
  • 増し目の位置をずらす: 同じ場所で増し目を続けると、円が六角形や八角形になってしまうことがあります。数段ごとに増し目の位置を少しずらすことで、よりきれいな円になります。
  • 中長編みや長編みでの応用: 細編みだけでなく、中長編みや長編みでも立ち上がりなしの円編みは可能です。編み始めの目は、立ち上がりなしでそのまま編み、前の段の目を拾います。


立ち上がりなしの円編みは、少し慣れが必要かもしれませんが、作品の仕上がりが格段に美しくなるので、ぜひ挑戦してみてください。



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